肌がヒリヒリする・
ピリピリする原因
肌がヒリヒリする、ピリピリするという経験は、多くの方がお持ちかと思います。
その原因としては、以下のようなものが挙げられます。ご自身で対処できるものもありますが、皮膚科などでの治療が必要なものもあります。症状が続く、何度も繰り返されるという場合には、一度当院にご相談ください。
皮膚の乾燥
皮膚の乾燥は、肌が本来持つバリア機能の低下を招き、ちょっとした刺激であってもピリピリ・ヒリヒリと感じてしまうことがあります。
特に空気が乾燥する季節には注意が必要です。
紫外線・日焼け
強い紫外線を浴びると、皮膚の乾燥や炎症を招き、ヒリヒリ・ピリピリとした違和感につながることがあります。
日焼けは、皮膚が軽いやけどを起こした状態です。何もしなくても、ヒリヒリ・ピリピリとした痛みを感じることがあります。重度の日焼けは、医療機関での治療が必要になります。
夏場だけでなく、冬のゲレンデなども、紫外線や日焼けのリスクに注意が必要です。
摩擦による刺激
衣類、下着、マスクなどとの摩擦が刺激となり、ヒリヒリ・ピリピリと感じることがあります。乾燥や肌荒れを起こしている可能性を考えた対応が必要です。
疾患・アレルギー
何らかの疾患やアレルギーが原因になり、ヒリヒリ・ピリピリとした痛みや違和感が生じることがあります。
化粧品の他、ハウスダスト、花粉などが原因になることもあります。
皮膚科などの医療機関での診断・治療が必要です。
化粧品が合っていない
アレルギーの1つです。
防腐剤やアルコールなどを含め、化粧品に含まれる何らかの成分に対してアレルギーが起こり、その症状としてヒリヒリ・ピリピリとした痛みや違和感が出ることがあります。
肌がヒリヒリする・
ピリピリするのは病気?
神経障害性疼痛
糖尿病、坐骨神経痛、椎間板ヘルニア、帯状疱疹、腫瘍、手術・外傷などを原因として神経が圧迫・損傷することで痛みが生じている状態です。ヒリヒリ・ピリピリとした痛みに加え、灼熱感、触覚の過敏などの症状が見られます。なお、障害された神経によって症状が出る部位は異なります。腰部の神経が障害された場合には下肢に、首の神経が障害された場合には上肢に、それぞれ症状が現れます。
治療
治療では、一般に薬物療法、ブロック注射などが行われます。
※整形外科、ペインクリニックなどの専門医療機関をご紹介します。
帯状疱疹
帯状疱疹とは、水痘・帯状疱疹ウイルスを原因とする病気です。
水痘・帯状疱疹ウイルスに感染すると、まず水ぼうそうを発症します。その後水ぼうそうが治癒してからも、ウイルスは体内に潜んでおり、免疫力が低下した時にウイルスが再度活発化することで、帯状疱疹を発症します。
症状としてはまず、ヒリヒリ、ピリピリ、あるいはズキズキとした痛みが皮膚に現れます。その後、身体の左右どちらかの、多くは腕・胸・背中などの上半身に帯状に赤い水ぶくれが多発します。
治療
帯状疱疹は、皮膚科での治療ができます。
抗ウイルス薬の内服による治療が可能です。ただし、発症後3日以内に開始するのが望ましいといわれています。症状に気がついたら、できるだけ早く当院にご相談ください。
更年期障害
一般に閉経前後の5年ずつ、45~55歳くらいのことを「更年期」と呼びます。そしてこの時期に、主に女性ホルモンの減少によってさまざまな心身の症状が引き起こされている状態を「更年期障害」と言います。
皮膚症状としては、ヒリヒリ・ピリピリ感、チクチクとした痛み、かゆみ、赤みなどが挙げられます。その他、顔のほてり、多汗、冷え、動悸、息切れ、睡眠障害、怒りっぽい・イライラ、頭痛、めまい、吐き気、憂うつなど、実に多様な症状が見られます。なお皮膚症状は、下着のあたる部位に出ることが多くなります。
治療
生活習慣の改善、ホルモン補充療法、漢方の処方などが行われます。
皮膚症状が強く現れている場合には、当院にご相談ください。その他、内科、婦人科などでも診断・治療が行われます。
肌がヒリヒリする・
ピリピリするときの対処法
肌がヒリヒリ・ピリピリする時、ご自身でできる対処法もあります。ただし、これらの対処を行っても症状が改善しない、治りきらないという場合には、病気やアレルギーの可能性も考慮し、お早めに当院にご相談ください。
正しい洗顔
泡立てネットなどを使い、洗顔料をよく泡立て、優しく洗うようにしてください。ぬるま湯を使うこと、泡をしっかり落とし切ることも大切です。また洗顔前のクレンジング剤は、メイクの種類に合ったものを選ぶようにしてください。
洗顔は、朝と夕の1日2回が基本です。また洗顔後の水分を拭き取る時には、タオルを軽く押し付けるようにして、擦らないのがポイントです。
十分な保湿
洗顔後は必ず、また皮膚の乾燥を感じた時には、化粧水、ローション、乳液、クリームなどを使い、しっかりと保湿を行ってください。
ただし、化粧水などが合わずにヒリヒリ・ピリピリするというケースもあるため注意が必要です。異常を感じた時には使用を中止し、気になる場合にはご相談ください。
紫外線対策
日焼け止めクリーム、帽子、日傘、サングラスなどを使って、適切な紫外線対策を行ってください。
夏場だけでなく、冬のゲレンデなども、紫外線対策が必要です。
ひどい日焼けの場合には、皮膚科での治療が必要になることもあります。
化粧品の変更
使用している化粧品が原因と思われる場合には、使用を中止し、低刺激のものへと変更を検討しましょう。
使用を中止しても症状が改善しない場合には、ご相談ください。
皮膚に優しい衣類を選ぶ
締め付けのきつい下着や服による圧迫や摩擦、素材などが原因になることもあります。
圧迫や摩擦の少ない下着・服を選びましょう。素材としては、綿100%のものがおすすめです。その他、金属を含むアクセサリーや時計も、一度外してみましょう。
症状が治まらない、アクセサリーや時計をつけると再発すると言った場合には、当院にご相談ください。