肌の赤み

肌の赤みの原因

肌の赤みの原因肌の赤みの原因は、大きく「炎症」と「毛細血管の拡張」に分けられます。

炎症

ニキビ、かぶれ、湿疹・アトピー性皮膚炎、乾燥肌、虫刺されなど、皮膚の炎症によって皮膚に赤みが出るようなケースです。
背景に、皮膚のバリア機能の低下があることが多くなります。皮膚のバリア機能の低下の原因としては、乾燥、紫外線、摩擦、誤ったスキンケアなどが挙げられます。

毛細血管の拡張

炎症を伴う肌トラブルを何度も繰り返すなどして、毛細血管が拡張して元に戻らなくなると、炎症が治まってからも赤みが残ってしまうことがあります。肌トラブルが生じた時には、その都度きちんと治し、再発防止に努めることが赤みの予防となります。
その他、寒暖差などによって一時的に毛細血管が拡張して赤くなることもあります。頬などによく見られます。

肌に赤みがある場合に
考えられる病気

肌の赤みがある場合に考えられる病気

湿疹

皮膚の赤みや痒み、ぶつぶつや水ぶくれなどの症状が見られます。

突発性発疹

生後6カ月~2歳頃によく見られるウイルス性の発疹です。
突然の高熱があり、数日で治まった後、腹痛、背中の赤い発疹が現れます。

帯状疱疹

水ぼうそうにかかったことがある人の体内に潜む水痘・帯状疱疹ウイルスが、免疫力が低下した時に活発化して発症します。
身体の左右どちらかに、多くは上半身に皮膚の赤み、水ぶくれなどの症状が帯状に現れます。またこれらの症状に先行し、ヒリヒリ・ピリピリ・ズキズキという皮膚の痛みがあります。

掌蹠膿疱症

扁桃炎、歯周炎、慢性副鼻腔炎、中耳炎、金属アレルギー、喫煙などを原因として発症します。手のひら・足裏に左右対称の赤い斑点が現れ、皮膚の乾燥、かゆみ、膿などの症状も見られます。
また、これらの症状が何度も繰り返されます。

薬疹

内服薬、注射薬などによって生じる発疹です。薬の内服・注射を始めてから1-2週間後に発症することが一般的です。

ジベルばら色粃糠疹

原因は不明ですがウイルス感染や後、体の広範囲に、大小さまざまな大きさの赤みを伴う楕円形の発疹が多数現れます。かゆみを伴うこともあります。
まわりの人にうつることはなく、1-2か月程度で自然治癒します。ただし、他の皮膚疾患との鑑別が必要なため、念のため受診されることをおすすめします。

食物依存性運動誘発
アナフィラキシー

小学生や中学生に多いアナフィラキシーです。
小麦や甲殻類などの特定の食品を食べた後に運動をすることでじんま疹などの皮膚症状・腹痛・吐き気・呼吸困難などの症状が現れます。重症化することもあるため、注意が必要です。

酒さ

赤ら顔とも呼ばれます。原因不明の慢性的な疾患で、顔などの赤みや火照りを生じます。また顔の中でも特に頬・鼻額などに現れます。悪化して鼻瘤(団子鼻)を形成することもあります。
30代以降の、やや女性に多く見られます。

肌に赤みの改善方法や
予防について

肌に赤みの改善方法や予防について肌の赤みを改善する方法としては、スキンケアの見直し、生活習慣の改善が有効です。赤みを含めた肌トラブルの予防にもなりますので、ぜひお試しください。
ただし、病気が原因になっており治療が必要なケースも少なくありません。赤みが改善しない時、少しでも心配が残る場合には、お早めに・お気軽に当院にご相談ください。

スキンケアの見直し

スキンケアとは、主に洗顔と保湿のことを指します。正しく洗顔と保湿を行うことで、肌のターンオーバーを正常化させるとともに、皮膚のバリア機能を改善します。
洗顔では、泡立てネットなどを用いて洗顔料をよく泡立て、肌を優しく洗うようにしましょう。泡を洗い流す時も、洗い残しがないよう、かつ擦らず優しくします。洗顔後は、タオルで擦るのではなく、タオルを軽く押し当てるようにして、水分を拭き取ります。
そして保湿は、洗顔後すぐに行います。化粧水、ローション、乳液、クリームなどを使い、しっかりと保湿をしてください。
赤みが出ている時には、低刺激の洗顔料や保湿剤の使用をおすすめします。なお洗顔は、朝と夕の1日2回が基本です。

生活習慣の改善

生活習慣が乱れている方は、その改善を図りましょう。
食事においては、特にビタミンやミネラルが不足しないように注意してください。
規則正しい生活を送ること、睡眠をしっかりととること、ストレスをうまく解消することも、赤みを含めた肌トラブルの改善・予防に有効です。